帰郷
意気地なしが あいつのあだ名
注目されるとすぐ赤面してた
家族を助けるためだけに
大学と東京はあきらめたんだ
爪の中がいつも真っ黒だったから
石鹸と爪切り どっちが欲しいんだって
あれから君の人生には
どんな出来事が起きたんだろう
僕にはかけがえない人達
当たり前じゃないさ 大事にしたい
有り難みって慣れてしまえば
傷つけたことさえ気付けなくなる
愛ってなに そんなもん知らない
やさしさってなに そんなもんも知らない
あいつはただ思いやりの根を育ててるだけ
苔は湿地に生えるんじゃなく
あいつへの扱いだった
僕は浮かれて 浮かれて
僕が地方に行くとどういうわけか
あいつよく東京の市場に来てたらしい
玄関先に決まってジャガイモの箱が二段
君の仕業だろう手紙くらい
僕と君は全く違う職業だけど
草をかき分けたらきっと鉢合わせするだろう
強い人とはあいつのことさ
働き者とはあいつのことさ
随分綺麗になった駅を発車し
景色を見送りながらいろんなこと回想してる
車窓から君の大きな背中が見えたら
もうそこは故郷のいい匂い
もうそこは故郷のいい匂い
もうそこは故郷の そこは故郷の
そこは故郷のいい匂い
僕は浮かれて 浮かれて
太陽に麦藁を 虹に靴下を
穏やかに晴れた空
ダンデライオン
土手に吹く風はバイオリン
デタラメな鼻歌
指のパーカッション
木綿のように
どこか懐かしい
体育座りしてる
小さな恋のメロディー
元気だろうか
ふと胸がほろ苦い
稲を植え終えた
田圃に水が引かれていく
冬を越えて 君に会えた
いい季節の はじまりさ
愛すべき人達に 出会えてこれたから
辿り着けたこの夜に
太陽に麦藁を 虹に靴下を
履かせる旅なのかもしれない
何を信じていいやら
あきれてしまう
あきらめてしまう
だけどこれだけは
手に負えぬあんなこと
こんなこと
せめて君とだけは
Happyに散歩したい
傷つけなければ
輝かないものがある
愛がなければ
輝かないものがある
どんな時だって
そばにいてくれた人忘れない
君は君で 何かを煮込んでる
僕は珈琲豆
ガリゴリ挽いている
愛している ありがとう
ごめんね おやすみなさい
ただいま おはよう
散々な日があったり
言葉にならないほどの
夕陽に見とれたり
愛すべき人達に
出会えてこれたから
たどり着けたこの夜に
太陽に麦藁を 虹に靴下を
履かせる旅なのかもしれない
草木のない心に
根を茎を葉を花を
咲かせる旅なのかもしれない
長靴を履いた雲
風船が浮かんでいる
小さな手で糸を握りしめてる
大漁旗が風になびいてる
あなたのすべてが宝物だよ
わたしの爪弾くギターでは
腹の足しにも薬にもなれず
自分を責めてもこれがわたしの
毛布代わりせめてこのギターを薪に
花の匂いを嗅ぎたくて
久しぶりに自転車を磨き
何がどうあれ何であれ
わたしは花に埋もれ寝た
枯れやしない花が無いように
汚れやしない靴など無いさ
だからこそ愛したい
わたしも汚れ枯れる
真澄の空 燦々浴びて
土地を耕す農夫の手で
ある日お茶をご馳走になり
土臭くない自分がやけに
ひ弱に思えた北国の秋
警笛と汽笛を放ち
山間の宿へと汽車は走る
片道路線に揺られながら
温もりある言葉をかけてくれたね
長靴を履いた雲が見えたよ
忙しい街を見下ろすように
誰のためじゃない誰のものでもない
幸せ存分味わっていこう
そして新たなギターを手に
身近なことを弾いてみよう
平で和やかな季節の中で
守りたい人がいると
枯れやしない花がないように
汚れやしない靴などないさ
だからこそ愛したい
わたしも汚れ枯れる
真澄の空 燦々浴びて
真澄の空 散々浴びて
そして夢を描くよ
向日葵畑と缶ビール
どこまでも続く道から空仰げば
いつまでも眺めていたくなるよ
ただボーとね
風に揺れる向日葵畑と缶ビール
気持ち良さそうに
スローモーションな飛行船
バスに揺られて
出逢った絵のような風景
君に見せたい場所が
またひとつふたつ増えたよ
鼻を鳴らし
無い尻尾を振り
野生に還る
まあそんな気分かな
酔ってるのはビールの所為じゃない
空がゴロゴロと腹を空かせたらしい
トレッキングシューズで
踊るように歩く砂利道
陽に焼けた二の腕で
ニコニコな太陽を
空から剥ぎ取り
胸のバッジにつけるんだ
疲れきっても
歩かなきゃならない時
君の代わりに
せめて杖代わりにはなるだろう
気が済んだらすぐに帰るから
寝泊まりなら豪華な夜がある
グレープフルーツだって浮かんでる
気難しくとらえすぎて
楽しむこと 忘れたりするけど
今日はとっておきの日
楽しむにはもってこいの日だよ
気が済んだらすぐに帰るから
寝泊まりなら豪華な夜がある
酔ってるのはビールの所為じゃない
完熟トマト
シャツの胸には蓋付きのポケット
切符と君のシャララを生ける
キャリーをジグザグ這わせ
蜂のように蜜を目指すよ
涼しげな小道を
たっぷり闊歩して
君に逢いに行くとこ
実る果実は食べごろか
何処へも行ける
そう縦横無尽に
こんな気分はやたら無いから
たまには朝になって
触れるすべてに挨拶でも
すれちがうプラスティックケース
気になる淡い未完熟トマト
窓の景色に木々は増してく
近づくたびに色は深くなる
caféの名に君の名を
紙コップの夏は揺れている
絵はがきがあるから
無沙汰な友へ
文庫本みたいな時刻表
下敷きにすれば照れくさく
いつまでもなんて願いながら
不安や不満を修理しながら
小さいメモ帳をちらり
並ぶ言葉に奮い立てば
若さに逃げちゃいない
それでも暖めたいことあるから
真直ぐになんて生きられない
曲線を描き丸くなれ
赤く火照る頬で
人は幸せになるという
野菜は足りてるか どうだろう
待ち合わせまで時間がある
君の街はもう夕飯時
大荷物のわりに
左手は手ぶら
そうだそうしよう
君への手土産に
なんだかな
赤い完熟のトマトを
ハジメテノギター
ハジメテギターを弾いた
夜に落書きをしたんだ
何か弾いてよって聞いてよ
引越したばかりの部屋の
隅っこのテーブルの上
書きかけの歌が君を君を待ってる
夏と半袖を無造作にハンガーにかけて
陽炎ってる窓の外を見ていたら
街に夕立が来たんだ
それでふと目が覚めたんだ
濡れた路地裏
傘は投げ出しても
夢は夢だけは
街までの距離を弾き出して
胸を叩く「ドンとこい!」
遠回りなら得意分野さ
でも遅刻は避けなきゃ
必ず被ってた帽子を
今日は椅子にかけて
誰もいない部屋で
日暮れを休ませてあげよう
空に信号機は無いよ
僕は無免で星盗む
君への歌を書いても
君には内緒さ
このハジメテのギターが
このハジメテのギターは
このハジメテのギターで
何かがハジケタ そしてハジメタ
夢中なのさ今も